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新田恵利のKINDCARE Posts

介護リフォーム

暑い夏から秋をスキップした寒い冬の訪れ。
服も体も心も、冬支度を準備する間もなかった。

秋がなかった今年だが、「秋になったらやろう」と思っていたものがあった。
車椅子で家の中を動くようになった母のためのリフォームだ。

2000年に建てた今の家は、バリアフリーの二世帯住宅だ。1995年に「長寿社会対応住宅設計指針」が建設省(現 国土交通省)より示され、また2000年に「住宅性能表示基準」が定められた。ちょうど建てた頃は一般住宅にバリアフリーが徐々に浸透してきた時期だった。確か、バリアフリーにすると助成金が少し出たような記憶もある。
車椅子が通れる廊下の幅や、段差がない浴室とトイレ。老いていく母のために、最初から浴室とトイレには手摺もつけた。ガスコンロは危ないので母親のキッチンにはIHも入れた。ベッドを置く場所から、外が見えるように窓も多くした。
寝室の床材は、今でこそタイルカーペットが流行っているが、当時は一般住宅ではあまり使われていなかった。それでも私は、母が汚した時に部分的に取り替えられるよう、タイルカーペットにした。
全てにおいてお金は余分にかかったが、他の所を切り詰めてでも母の住む一階には拘った。寝たきりになるとは思っていなかったが、思いついたことは全てやった。
それでも、実際に寝たきりになると、問題は出てきた。確かに車椅子は通れるのだが、曲がるのはやっと。車椅子を何度も壁にぶつけるので角の壁はボロボロに。また廊下から脱衣場やトイレへ行くドアは外してしまった。開いたドアの厚みやドアノブの出っ張りで、室内スペースや通路がかなり狭くなるからだ。

そして今回、手がけたのは…

母が居間として使っていた部屋の真ん中に、現在介護ベッドを置いている。居間は畳が良いと言う母のリクエストに応え和室だったが、数年経つと「畳が傷むから」と母は勝手に畳の上にカーペットを敷いた。その方が傷む気がしたが思うようにさせていた。家を建て10年近くなると畳が凹んできた。「畳替えをしよう」と言っても「私が死んだら全部、取り替えなさいな」と、母は面倒臭がりやらせなかった。そして突然の寝たきり。へこみ続ける畳の上でカーペットがヨレる。そこを車椅子で動こうとしても、スムースな動きが出来るわけない。母が元気になればなるほど、気になっていた。
もう1つ。母はキッチンで自分の食べた物くらい自分で洗い物をしたいらしく、ギリギリまで車椅子を寄せて指先で水栓のレバーを動かしていた。シンク下の扉を取り外して、土台の一部分を壊すか外すかすれば、車椅子のまま奥まで入れると思ったのだ。

介護のためのリフォーム。介護保険が使えると思ったが、今回のようなキッチンリフォームには使えないらしい。では床は?キッチンがダメなんだから床もダメだろうと調べもしなかった。
とある週末、母は初めて二泊三日のショートステイに。DIY好きの私達夫婦2人で畳を剥がし、スタイロフォームという断熱材を敷き、合板を乗せタイルカーペットを敷いて、完成!
数日後、介護の対談で各役所には介護保険で使えるサービスが小冊子になっていることを知った。手にしてみると…実は床の張替えは介護保険が使えたようだ。
まだまだ、情報とケアマネさんとのコミュニケーションが足りないと、痛感させられた。

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介護食に注目!?

突然の介護生活も丸2年、慣れたつもりだ。
たくさんの人に支えられ、様々な知識や情報を手に入れ、少しでも介護される人もする人も「負担」が減るように、日々、生活して来た。母の目覚ましい回復で、私たち兄妹は楽になった部分が多い。とは言え、日々、年々、母が歳を重ねてるのも確かだ。

たとえば、去年、食べられた物が食べられない。
先月は食物アレルギーの話をしたが、食べられなくなった理由は他にもある。硬くて噛めないのだ。時間や圧力をかけて柔らかくすれば、食べられるものもある。でも柔らかくしたら、その物ではなくなってしまうものもある。歯ごたえや食感も、食事の楽しみの中の1つだ。沢庵やキノコ類、キュウリも、柔らかいと食感が変わってそれらしさがなくなってしまう。イカやタコ、貝類もほとんどダメだ。柔らかく煮てあるタコも去年は食べられたのに、今年になって食べられなくなった。

寝たきりになり、楽しみが減った。その数少ない楽しみからも、また少しずつ楽しみが減っていくのだ。
入れ歯を入れれば問題ない!というものでもないらしい。
先日、母の好きなきんぴらごぼうを作った。ゴボウが柔らかくなるまでに40分かかった。私にしてみれば歯ごたえもなく、柔らかいゴボウだったが、母は固くて食べられなかった。
ハッキリ言って手間がかかる。ほうれん草の胡麻和えだって、茹でる時間も長くし、更に細かく刻む。去年までは柔らかく茹でれば、それで十分だったのに。
とは言え、全てをフードプロセッサーにかけてペーストにするほどではない。どんなに味が良くたって、出来ればペースト状は避けたい。我が家に圧力鍋はあるけど、母1人分を作るには大き過ぎる。考えようによっては赤ちゃんの離乳食と同じかもしれない。でも赤ちゃんと違って、食の好みがハッキリとあるし、今まで原形を食べていたから、その食感の違いに違和感があるだろう。

そんな新しい悩みの答えにはならないが、街のフランス料理店で介護食のフルコースを出しているという取材を見た。コロッケは普通に衣をつけて揚げたそのままを、フードプロセッサーに入れてペースト状にし、形を整えソースをかけていた。
料理は見た目も大切と言われている。宅配やレストランでは可能だけど、一般家庭で慣れ親しんだ味での介護食は、やはり手間暇をかけるしか、今のところないのだろう。小さな圧力鍋でも買おうかな?

2か月続けて食の話になったのは味覚の秋だからだろうか。今夜も秋を頂こう!

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食物アレルギー

先日、子供の食物アレルギーの特集をテレビで見た。
旅行会社がアレルギー対応の食事を3食用意するツアーを開催した様子を取材していた。
お昼のお弁当もアレルギー対応メニュー。旅館での夕食と朝食も、もちろんアレルギー対応のメニューだ。
卵・乳製品・小麦が代表的なアレルギーの原因食物だが、他にも甲殻類・果物・豆類などがある。

旅館の厨房には、これらの原因食物が混入しないよう、アレルギー対応用の厨房が別に作られていた。微量でもアレルギーに反応し、アナフィラキシーになったら大変だ。厳重な注意が必要だと言う。
食物アレルギーを持つ子供は、外食の場合に食べたいものが食べられない。目の前にあるのに、食べてはいけないのだ。子供にとっては酷な事だと思う。
また、みんなと違うメニューになってしまう事もしばしば。
しかし、このツアーは家族全員が同じメニューなので、みんなと同じ物が食べられる。普段、同じ物が食べられない子供にとってはとても幸せなことだ。
私が幼い頃は、食物アレルギーを持つ子供は一クラスに45人いても1人いるか、いないか?だった。今は赤ちゃんだと10人に1人だという。

でも最近、私はシニアの食物アレルギーをよく耳にする。
この食物アレルギーの特集をしていた番組でも、スタジオにいたコメンテーターの1人が「私の母が急に食物アレルギーになった」と。
そう、私の義母も2年前くらいから食物アレルギーになった。長年食べ続けていた「しいたけ」。
ある日、突然湿疹が出て病院で調べてもらったところ、原因は「しいたけ」だった。
やはり、外食に気を使うようになった。しいたけの出汁を使った料理でも反応するし、細かく刻まれたしいたけは料理に良く使われる。
お店の方に、このメニューには、しいたけは使われてますか?と聞くと、即答はまずない。厨房へ行き、聞いてくれる。義母と行くお店は、個人経営のお店が多いので、「しいたけ」を抜いてもらえますか?とお願いすれば、対応してくれるが、フランチャイズやチェーン店などでは対応は出来ないだろう。
私たちは確認する手間。お店は対応する手間。ひと手間多くかかるようになった。
食物アレルギーは子供の頃になるものだと思っていたので、びっくりだ。

花粉症と同じなのだろうか?分かりやすい例で、花粉が体内のバケツいっぱいになると溢れて花粉症になる、聞いた事がある。
しいたけエキスがバケツいっぱいになって、アレルギー反応が出るようになったのだろうか?
シニアになると子供に返るというが、こんな所まで!?

幸い、まだ義母は「しいたけ」だけ。実母は何もない。
食べるということは、人間にとって、また高齢者にとって楽しみの一つでもあり、大切なこと。
「食物アレルギー」他人事のように思っていたが、決してそうではない事に気づかされた、今日この頃だった。

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ケアマネージャーさんのこと

母が寝たきりになって、この9月で2年になる。

分からない事ばかりの中、手探りで始まった介護も、いまは何となく落ち着いている。
母も順調にリハビリを重ねて、運動機能は回復してきている。

先日、訪問リハビリに来て下さっている作業療法士さんから、こんな提案を頂いた。
もっと「歩く」ことを主としたリハビリが出来るデイサービスにしたらどうか?と。
この2年、母が目標として頑張ってきた「歩く」が見えてきた。
母もお正月までに歩く!とやる気満々だ。

そこでケアマネさんに相談した。
すると?意外な答えが返ってきた。「車に自分で乗れないとダメ」だと。
自分で車に乗れるなら「歩く」為のリハビリには行かないと思う。腑に落ちない答えだった。

相談してから1カ月。まだ次のデイサービスは見つからない。
そんな時、仕事で某県のケアマネさんのトップを務めていた方と出会った。
介護のお話をたくさんした。2年も介護をしてるのに、知らない事ばかりだった。

まず、寝たきりになったばかりの頃の話だ。
担当のケアマネさんから、車椅子に3時間以上座っていられないとデイサービスへは行けないと聞いた。
なので訪問リハビリを続け、リハビリの為に40日間入院した。母がデイサービスへ通えるようになったのは1年後だった。
それが通常のデイサービスの在り方だと思った。国や県などの機会で決まっている条件だと思っていた。
デイサービスは民間であっても、介護保険という国や県の機関が定めた保険を使っているのだから。

でも違うらしい。
ベッドからベッドへ行けるデイサービスもあるようだ。
現にその方が若い頃は、ベッドから抱き抱えたり、背負ったりしてデイサービスへ送り届けたと言う。
つまり事業者。デイサービス毎に受け入れる条件が違うのだ。
よく考えれば当然のことだが、介護が必要になったらデイサービスが受け入れてくれる。と思い込んでいた当時の私にとって、受け入れを拒否されたことは大変なショックだった。
知っていたら、ベッドからベッドへ行けるデイサービスを探して貰っただろう。

では母の担当をしてくれているケアマネさんは何故?教えてくれなかったのか?
自分の知っている、又は交流のあるデイサービスに、ベッドからベッドというデイサービスがなかったから。という理由が推測できる。
もしかすると今回のケースでは「歩く」為のデイサービスがケアマネさんの手札にないのかもしれない。
もちろん、何かほかにも理由があるのかもしれないが…
とても良い方だけど、母の「歩く」を優先させる場合はケアマネさんを交代することも必要に応じて考えようと思っている。

それにしてもケアマネさん、どれだけの人数を担当してしているのか?と素朴な質問をしてみた。
私の想像では15人くらい。これ位が限界だろうと。
すると35人!!
1人で35人もの介護状況や環境・家族を把握し、役所に出向き手続きをしているのだ。
頭がさがる。本当に大変な仕事だ。
これからもケアマネさんにお世話になる。心から感謝したい。

これまでのコラムにもつづってきたが、情報社会の現代では介護も情報収集が必要だとあらためて感じた。

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ローマ市街地の環境は?

7月下旬。少し早い夏休みでローマへ行った。

イタリア語は勿論、英語もろくに話せない私が、今1番興味がある「介護事情」をローマの人達からコミュニケーションで聞き出せる訳もない。
なのでツーリストでも分かる街の環境を観察してきた。
古代ローマの街並みは一見すると、とても雰囲気があり素敵だ。街中の道路はほとんどが石畳。写真で見る分には心躍るが、実際に歩いてみると、何百年という年月の間に石畳は歪み磨耗し、欠けて壊れている。古代ローマの史跡に手を加えることになるからメンテナンスができないのか?と聞きたいほど、何処もかしこも、でこぼこだ。
目の前の若い女の子が躓いた。足元を見ると石畳がひとつ、とても飛び出ていた。若い子だから転ばなかったが、私なら?転んでいたかも。ご年配の方なら?最悪は…転んで骨折して入院だ。
石畳には、杖がはまり込んでしまうような大きな隙間もたくさんある。年配者に限らず、とても歩きやすい環境とは言えない。

それ以外に、ターミナルやバス、電車はどうなっているだろうか?
まずバス。乗ってはいないが、見ていると東京のように昇降時に車体が低くなることはない。日本でもそこまで親切なのは大都市部が中心で、地方にまではまだまだ及んでいない。

ローマで滞在したホテルはテルミニ駅の近く。テルミニ駅は日本でいう東京駅だ。地下は一階までだが、とにかく大きい。最低限のエスカレーターはあった。ただ何度となく利用したが、滞在中に杖をついた年配者や車椅子の方を見かけることはなかった。

ローマの観光地はほとんどが古代ローマの遺跡。
コロッセオ(ローマ帝政期に造られた円形闘技場)もやはり足元が悪い。だが、後から付けました!と言わんばかりにエレベーターが隅の方へ設置されていた。個人的には、そのエレベーターまで辿り着くのが難しいと思うが…それでも無いよりはあった方が良い。

勿論、ホテルも古い時代の建物がほとんどだが、エレベーターはついている。ただホテルの玄関がバリアフリーになっている所は少なく、段差があった。

意外な事にローマは坂が多い。なので建物の入り口はたいてい段差がある。とてもじゃないが車椅子は無理だろう。店内も狭い。テルミニ駅を東京駅に例えるなら、地価を考えれば仕方が無いのだろうか。それに、わざわざ東京駅近辺まで買い物に来るご年配も少ないのだろう。郊外とは事情が違うのかもしれない。
それでも用心深く見ていると、杖をついて歩いているご老人を見かける。側には必ず娘さんらしき人が付いている。ゆっくり、ゆっくりと足を運ぶ母を支える様に歩いていた。在宅介護が主流なイタリアなら当然の風景かもしれない。

1週間という短く狭い範囲で、イタリアの介護事情を語ることは出来ないが、介護に関しては「住みやすい」とはなかなかいいがたく、近代化やバリアフリーと、古都の共存には課題が多そうだ。同時に日本の介護環境に思いを巡らせるきっかけになったと思う。

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垣間見た寝たきりの辛さ

先月、脳動脈瘤の手術をした。
2013年の脳ドックで見つかった後、経過観察を続けていた。ずっと大きくならなかった腫瘍が昨年の5月から今年の5月の間に倍近くの大きさになっていた。
原因は大きな生活環境の変化やストレス。思い当たること、ひとつ、ふたつ…とは言え、現代社会においてストレスのない生活などあり得ない。

私の手術は鼠径部(そけいぶ)からのカテーテル手術。術後、鼠径部(そけいぶ)を曲げてはいけないので寝返りがうてない。
トイレもダメ、食事もダメ。ひたすらベッドの上で安静にしていなければならない。
麻酔がきれて頭がハッキリすればするほど、動かせない辛さを感じ始めた。既に寝たきり10時間…手術時間を含めてだが、寝たきりには変わりない。
枕がないのが特にツライ。枕…枕…とお願いしてやっとお許しが出た。
その枕がとても気持ち良い!!あまりの気持ち良さに旦那に頼んでメーカーを書き留めて貰った。退院したら必ず買おう!と心に決めた。
頭と首が楽になると、辛い体勢が気になる。お願いして姿勢を変えて貰う。
と言っても、真っ直ぐに伸ばしたままの身体の右下に枕を入れただけ。動かないよりはマシな程度。それでも辛さは半分になった。

たった一晩、動けなかっただけで、この辛さ。
寝たきりになった母の辛さは想像つかない。今では何の苦労なく寝返りをうてる母だが、寝たきりになった直後は自力で体勢など変えられなかった。
ここまで良く頑張ったと思う。たくさんの方の手を借り、そして何より本人が頑張った。
今も頑張り続けている母だけど、いつの日かまた、動けなくなる日が来るだろう。その時は少しでも苦痛が和らぐよう、今回出合った枕を買ってあげよう。
寝返りを支えてくれる枕を…。

やはり人は自分が体験しないと理解できない。
本当の意味で母の辛さは理解出来てはいないけど、心あらたに、母に優しく出来る自分でありたい。

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人生後半を楽しむ住まいとは

今年は紫陽花の色付きが早い気がした。これから雨露に濡れ、本当に美しくなる。

さて先月「終の住処」をテーマにした。
そんな時、ふと手にした雑誌に「人生後半を楽しむ住まい」と題して、住居を紹介した記事が載っていた。
その中から3つ、気になった住居を紹介しようと思う。

一つ目は、全米で最も住みやすい都市と言われているポートランド。そこにある高齢者住宅「チェリーウッドビレッジ」は、自立型・支援型・認知症ケア型と異なる3タイプの住居の複合型シニア住宅だ。
東京ドーム1個分くらいの敷地に複数の棟があり、平均年齢83歳、500人が暮らしている。近くには病院とショッピングセンターもあり、生活はとても便利らしい。
介助を必要としない自立型の場合だと、ワンルームからペントハウス、庭付きの一軒家タイプまで用意されている。ジムやカフェテリアは地域住民にも開放している。
とある夫婦の場合、奥さんは認知症ケア住居で暮らし、旦那さんは自立型住居で暮らし、旦那さんは毎日奥さんの所へ会いに行くという。
「スープの冷めない距離」とは独立した子供と親の関係を表す時に理想とする距離のことらしいが、
お互いに大変な老老介護にも言える距離かもしれない。

次の「コロンビアエコビレッジ」は共同住宅。
各自の居室の他に共同の食堂や農場を持ち、1つのコミュニティとして生活を送っている。若い女性から80代の単身女性まで。月に9時間のボランティアを行う事をルールとし、1人ではない安心感や個人では持てない広い農場を楽しんだりと、それぞれがここの暮らしを楽しんでいる。

そして最後は、都心の交通にも便利で階下にはスーパーが入っている大規模賃貸マンション。20代から90代までが暮らしている。普通の賃貸マンションと異なるのは入居者同士の交流する場所が充実しており、ラウンジを始め15カ所の共有スペースがあるらしい。都市型ライフとしての選択だ。

日本での話だが、23年前、私は友人と共にマンションを借りようとした。その頃では珍しく、そして難しい事だった。不動産屋でも大家さんでも、ことごとく断られた。
今では若者の流行となり「シェアハウス」と言われ、シェアハウス専用の建物が建ち、友人でなくても簡単に他人と暮らせる時代になった。

終の住処も、ここ数十年で大きく変化したのだろう。特別養護老人ホームという名前が最初に使われたのは昭和38年のこと。時代は流れ、人々のニーズに応え変化した。
そして20年後? そう遠くはない将来、私達の終の住処は、どの様な選択が出来るのだろう。

どれだけ選択肢が増えようとも、最後までどう生きていきたいか?を自分で決めておかなければ、施設やサービスを上手く活かせない。
今から機会を見つけて様々な施設を勉強しておく事が、親の為に、ひいては自分の為になるのかもしれない。

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終の住処のこと

ゴールデンウィークも終わり、そろそろ一年の半分が過ぎようとしている。

さて突然だが…「終の住処」について考えた事があるだろうか?両親の最後はいったいどこで?
自宅?老人ホーム?くらいしか知識がなかった私だが、先月、友人のお母様が「サ高住」へ入居。 初めて聞く言葉だった。
友人の説明を聞きながら、終の住処への興味が湧いたので、簡単に勉強してみた。

介護付、住宅型、健康型の有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅。高齢者専用賃貸住宅・高齢者向け優良賃貸住宅・シニア向け分譲マンション。
ケアハウスやグループホーム、軽費老人ホーム。 そして特別養護老人ホームや介護老人保健施設、介護療養型医療施設などなど。
私達にはこんなにも選択肢があることにびっくり!!

それぞれの特徴があるかと思うが、まずは気になった「サ高住」から。
読み方は「さこうじゅう」。「サービス付き高齢者向け住宅」の略である。
「 高齢者住まい法の基準により登録される、介護・医療と連携し、高齢者の安心を支えるサービスを提供する、バリアフリー構造の住宅」とウィキペディアにあり、簡単に言うと、高齢者に特化した賃貸物件といった感じだろうか。
一般的な賃貸住宅よりも高齢者が住みやすく、借りやすいのが特徴だ。
また賃貸借方式で契約する施設が多く、多額の入居金が必要ない。入居時に支払う敷金は一般的な賃貸住宅と同様で、必要な額を差し引いて退去時に返還される。
入居条件は60歳以上の高齢者、または要介護者・要支援者であること。そのほかの条件は施設によって様々である。
費用はというと…敷金と初期費用、月額費用が必要になる。初期費用は0~数百万円、月額利用料は10~30万円程度と、施設によってかなり差がある。
また「サービス付き」のサービスとは、「安否確認」と「生活相談」のことをいう。
ただ「特定施設入居者生活介護」の指定を受けている一部の施設では、食事や掃除・洗濯のサポート、入浴・排泄などの介護、リハビリテーションなど、介護付有料老人ホームとほぼ同様のサービスをしてくれる。

メリットとしては、
1.高齢者が契約しやすい
2.高齢者が生活しやすい設備が整っている
3.介護認定のない自立した高齢者も入居できる
4.自宅同様、自由な生活を継続できるところが多い
5.選択肢が多い

デメリットとしては、
1.一般的な賃貸住宅に比べ費用がかかる
2.施設によってサービスに差がある

などなど。

施設の特徴と入居者の性格や希望、そして資産と費用の兼ね合い、地域性など、本当に色々と考えなければならない。
施設の種類によっては数年待ちなど長期の準備が必要になる。 介護に関しての準備に「早過ぎる」は無いようだ。

これをきっかけに、その他の施設などを調べてみてはどうだろうか?
私も、もう少し勉強してみようと思う。

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介護タクシーと介護サービス

以前書いた通り、母の白内障手術の準備に、隣の市にある大きな病院へ行くことが多くなった。

そこで介護保険を利用し、介護タクシーを使おうとした。
まずは役所へ向かい、書類の申請(これはケアマネージャーさんがやってくれた)。
その後、この書類を持って役所が指定してるタクシー会社と契約を完了させなければならない。

兄と私で仕事の合間に申請の手続き行ったのだが、タクシー会社との契約は病院へ行く前日になってしまった。
とは言え、書類が揃ってるのだから時間はかからないと思っていた。
けれど…
「担当者がいないので契約できません」
タクシー会社はそう言った。

担当者がいないという理由だけで、介護タクシーが使えないのはとても残念。
市が指定してるタクシー会社は、この会社1社だけだ。
また、他にも介護タクシーならある。しかし、市の指定がないタクシーでは介護保険が使えない。

私がこの街に引っ越したきた15年前、すでにシニアの多い街・ベスト3に入るとか何とか言われてた。
もちろん今も増え続けているだろう。
シニアの増加を考えると、指定の会社が1社だけでは、もう賄いきれないというのが現実だと思う。

これから、白内障の手術を片目ずつ行い、術後の経過観察と、母の病院通いは続く。
介護保険を使ってのタクシー利用は「月に○回」と要介護のレベルによって違うが、不自由なく利用出来るシステムを心から望んでいる。
必要な時にキチンと使える介護サービスをお願いしたい。そのための介護保険だもの。

より高齢化社会が進む中で、日々たくさんの課題があるし出てくる。
本当の意味で介護する側の気持ちを汲み取ってくれる介護サービスの必要性と、私たち個人でも下調べする重要性を痛感した。

皆さんの住む街はどうですか?
突然やってくる介護生活に備えて、まずは街のサービスなどを調べてみては?

笑顔で介護を過ごす日々のために。

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講演デビュー!

先月末、講演デビューを果たしました。

これまで取材やインタビューで色々とお話をさせていただく機会があり、何度も「講演はしないのですか?」と聞かれましたが、たった1人で、人様の前で話す勇気も題材もなかったのでお断りしていました。スタッフの方々からも、講演をした方が良い!と勧められていましたが、一歩踏み出す勇気がなく苦笑いしながら流していました。

しかし昨年の9月、実際に講演のオファーが来ました。今回は、介護に直面した体験・経験を素直に話してくれれば良いし、現在進行形の「生の声」を聞かせて欲しいとのこと。

実は、今まで他の方の講演ですら見た事も聞いた事もなかったため、断ろうかと迷いましたが、介護への思いを伝えたい気持ちのほうが強くありました。

いつかは必ず乗り越えなくてはならない壁。久しぶりの高い壁に直面しました。
でもあと約5ヶ月ある、5カ月あれば…そう思ってオファーを受けました。

オファーを受ける前から、いつも頭のどこかに母のことがあったからか、仕事をしていても、外出していても、家にいても、「介護」という文字が目に留まっていました。オファーを受けてからは、より意識的に情報のアンテナをはるようにしました。

講演の内容を考えていると次々とアイディアは浮かぶものの、整理できずに時間は流れ、どうにかまとまったのは前日のことでした。

そして講演当日、会場には同年代と思われる方々に、男性女性問わずたくさんご来場いただきました。
1時間の講演と30分の質疑応答。ひとりで1時間お話する自信はありませんでしたが、伝えたいことが多すぎて実際は時間が足りないくらいでした。
また質疑応答で来場者の方にお聞きすると、既に介護をされている方も数人いましたが、ほとんどが「これからはじめる方」ばかり。質問に答えるうちに、皆さんが知りたいのは、本当に日常の事だと気付きました。
例えば…義理の息子として出来ること、してはいけないこと。
介護をしている奥さんにしてあげられること。
排泄時の処置や対応など。
私個人としての体験や意見しか答えられませんが、排泄などの日常的なことは、確かに専門家に聞きづらいかもしれません。
難しい専門的な事は専門家に聞けば良いですが、日常の事はもっと身近な経験者に聞いた方が良い。
質疑応答の時間もあっと言う間に過ぎました。

ほんの少しでも受講して下さった方の参考になれば、介護を考えるきっかけになれば、私としてはとても嬉しいです。

初めての講演。反省や改善・改良をしながら、これからも「明るい介護」を伝えていけたらと思います。

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